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第69会期国連国際法委員会 後半会期

第69会期国連国際法委員会の後半会期が7月3日から8月4日の5週間、スイスの国連欧州本部で開催されました。

後半会期で集中的に取り上げられた議題は、「ユス・コーゲンス」から議題名を改めた①一般国際法の強行規範(ユス・コーゲンス)、②国家責任に関する国家承継、③武力紛争に関連する環境の保護といった議題で、今会期全体を通じての審議概要はILC報告書にまとめられます。前会期より、国連事務局のエディターがILCの議場に同席する措置がとられており(国際法外交雑誌115巻4号, 2017年, 69頁参照)、ILC報告書のアドヴァンス版は昨年同様会期終了1週間後にILCのウェブサイトに公表されております。

国際法委員会の再興の鍵は「委員会が扱うべき良い課題を選択することに尽きる」と指摘されますように(村瀬信也「国際法の規範形成における国際法委員会の役割ー課題選択を中心にー」国際法外交雑誌112巻1号, 2013年, 2頁)、議題の選択と特別報告者の適切な選任が国際法委員会の今後の行方をうらないます。ILCの正式議題の布石となるのが、各委員からの長期作業計画の課題提案です。今回の長期作業計画に関する作業部会における審議の結果、すでにILCホームページで公表されている通り、全体会合において、長期作業計画にはヴァスケス=ベルミュデス委員(エクアドル)の提案した「法の一般原則」、ラジュプット委員(インド)の提案した「国際裁判所・法廷における証拠」の2議題が新たに長期作業計画に追加される旨決定いたしました。

今回の渡航におきましても国際法委員会委員の村瀬先生のご発言を間近に拝見して感銘を受け、加えて、自由権規約委員会委員長の岩沢先生、女子差別撤廃条約委員会委員の林先生のお仕事のご様子を伺う機会にも恵まれ、貴重な体験ができましたこと、関係の方々に心よりお礼申し上げます。

研究業績に、拙稿(判例研究)を追加いたしました。

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